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筋トレは毎日すると逆効果?超回復を考慮した適正頻度
「筋肉ムキムキの体になりたい」「筋トレを頑張って少しでも早く痩せたい」
このような思いで筋トレを始めた筋トレ初心者にありがちなのが、成果を求めるあまり毎日筋トレをしてしまうケースです。
しかし、これは筋トレの成果を出す上では逆効果となってしまうこともあります。
トレーニングの効果を最大化する上では、筋肉が発達するメカニズム、筋トレメニューの組み立て方を理解することが重要なのです。
今回は、「毎日筋トレをしてもいいの?」というよくあるお悩みにお答えするべく、超回復を考慮した適正頻度、メニューの組み立て方を解説していきます。
まず最初に知っておきたい筋肉発達のメカニズム
人間の筋肉が発達、肥大化していく際のメカニズムには、以下の3つのポイントが深く関わってきます。
1.運動による筋繊維の損傷
筋肉は細い筋繊維が1本1本束になって構成されています。トレーニング(運動)をすると、この筋繊維にミクロ単位の損傷が起こります。いわば筋肉が破壊された状態です。
筋繊維が損傷を起こすと人体は、負荷に耐えられるようにより強い筋繊維を作ろうと修復活動を始めるのです。
2.体内の栄養素を材料に筋繊維を修復
壊れた筋繊維の修復時には体内の栄養素が使われます。このとき筋肉を合成する材料となるのがタンパク質です。
また、筋トレで損傷した筋繊維の修復にはエネルギーを必要とします。エネルギー源となる糖質・脂質を摂取することで、よりスムーズな筋繊維の修復が可能になるのです。
逆にこのときに体内にエネルギーが不足していると、筋肉を分解してエネルギーに変換してしまうため、筋トレの効果は激減してしまいます。
3.休息によるホルモン分泌が修復をサポート
壊れた筋肉の修復には時間を要します。なお、筋トレ直後などは血流により一時的に肥大化しますが、これは修復前なので筋肉自体は大きくなっていません。
壊れた筋肉が修復され、さらに元より強固な筋肉に成長することを「超回復」と呼びます。このときに「休息」を与えることで、成長ホルモンが分泌され、筋肉の修復・合成を促進させます。軽視されがちですが、休息は筋トレの大事な1サイクルの一つなのです。
超回復の重要性
筋肉発達のメカニズムにおいて、休息が重要であることをお伝えしました。
そこで、次に今回のテーマである「筋トレは毎日していいのか」という疑問にさらに深くアプローチするべく『超回復』の重要性について解説します。
上述の通り、運動により筋繊維が損傷したのち、身体は筋肉をより強く、大きくしようと修復を行います。この生体反応を「超回復」と呼びます。
超回復には時間を要し、年齢や性別、筋繊維の損傷具合、部位などによっても変わるのですが、「24~72時間」が超回復期間の目安になります。
なお、加齢と共に超回復期間はさらに長くなります。また、女性の場合も男性と比較して筋合成に関わるホルモンの分泌量が少ないため期間が伸びる傾向があります。
超回復前のトレーニングは筋肉の縮小を招く可能性がある
筋トレによって筋繊維が損傷して、超回復がされていない期間にトレーニングを行うと、筋繊維はまた損傷を起こし、これを繰り返すと筋肉は逆に縮小を招く可能性があります。
超回復が完了したかの基準としては、筋肉痛が残っているかを目安に判断するのが良いでしょう。(運動の種類や部位によっては筋肉痛を起こっていなくても繊維は損傷を受けていることもあります。)
筋トレの適正頻度は週2~3回
ここまでで紹介した、超回復に24~72時間を要することを考慮すると、筋トレの適正頻度は週2~3回が理想であると言えます。
特に、筋トレ初心者のような日常的に筋トレをしていない人は、超回復の時間が長くなる傾向があるため、最初のうちは無理をせず、筋肉痛が治るまで間隔を開けて筋トレに取り組むのが望ましいでしょう。
最初のうちは週2回のペースをキープして、慣れてきたら週3回といったように徐々に頻度を増やしていきましょう。
筋トレを毎日したい場合は分割法を取り入れる
分割法は、日によって鍛える部位を変えて筋トレする手法のことです。
例えば、
月曜日:胸、背中
水曜日:肩、腕
土曜日:脚、腹筋
といった具合にローテーションで部位を変えていきます。なお、分け方や組み合わせは無数にあるのですが、筋トレを始めたばかりのころはターゲットとしていない部位に効いてしまうこともあるので注意が必要です。
このようにローテーションで部位を変えてトレーニングを行うことで、それぞれ部位の筋繊維の超回復を待ってトレーニングをすることができるので、毎日筋トレをしたいという方は分割法が効果的になります。
筋トレは夕方から夜にかけて行うのが効果的
筋トレは脳や神経が活発に働いている夕方から夜にかけて行うのが最も効果的とされています。
朝の日課として筋トレを行っているという方もいますが、朝はまだ神経系の活動や脳の興奮が鈍化した状態のため、筋トレのようにフルパワーを出してこそ効果を最大化できるトレーニングには向いていません。
逆に有酸素運動などの持久力系のトレーニングがおすすめです。
筋トレは交感神経が優位な(身体が温まり、脳や神経が活発化している)状態で行うのが最も効果的です。
栄養補給も筋トレの一環
冒頭で紹介しましたが、筋トレ後に損傷した筋繊維の修復には体内の栄養素が使われます。
より大きく強固な筋肉を合成する超回復期間には、十分な栄養を補給できている必要があります。
筋トレをしない日は食事や栄養補給をおろそかにしがちですが、超回復の完了には24~72時間を要しますので、トレーニング休息日の栄養補給も極めて重要なのです。
筋トレを始めたばかりの方や、ハードなトレーニングをしない方は、魚や肉、乳製品といったタンパク質を多く含む食材をメインに、1日3食を摂取することで栄養素を補えます。
また、筋合成が行われる際の材料となるタンパク質を意識的に摂取するのと同時に、エネルギーの源となる糖質・脂質の摂取も筋繊維の修復に必要となりますので、過度な糖質・脂質カットには注意しましょう。
なお、筋トレと食事の関係については、以下の記事でも紹介していますので、ぜひ気になる方はご覧ください。
→ 「筋トレの効果を最大化させる食事とは?摂取のタイミングと注意点」
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まとめ
今回は、「毎日筋トレしてよいのか」という疑問にお答えするべく、筋肉発達のメカニズムと超回復に焦点を当てて解説してきました。
超回復が完了していないのに毎日同じ部位を鍛え続けるのは、筋肉の発達に逆効果をもたらすこともあるのです。
ぜひ今回ご紹介したトレーニング頻度や、分割法を取り入れて日々のトレーニングに取り組んでみてくださいね。